多店舗展開ブランドの統一感:小規模でも可能なデザイン戦略

多店舗運営の課題のひとつに、
「店舗ごとに雰囲気が違いすぎて、ブランドイメージがぼやける」
という問題があります。
お客様は各店舗の個性も楽しみますが、統一感がなければブランドとしての信頼性・覚えやすさが損なわれます。
そしてこれは、大規模チェーンだけでなく小規模ブランドにも直結する課題です。
2025年現在、デザインと集客の両面から統一感を出す方法は以前より明確化しています。ここでは、小規模でも実践できる戦略を実務レベルの数値と根拠つきで解説します。
1. 「ブランドの核」を決める:最小限のブランドセット
まずは、必ず全店舗で共通に使う“核”を定義します。
これは「ミニマム・ブランドセット」として、以下の要素を押さえましょう。
- ロゴ(最小サイズ・余白ルール・禁止事項も明記)
- カラー(Primary・Secondary・アクセントの3系統)
- 書体(見出し用と本文用の2種)
- 写真スタイル(明るさ・構図・背景処理など)
公的機関や大手ブランドガイドラインでも、この4要素は必ず含まれています。
2. カラーパレットは「核+アクセント」で固定
色はブランド認知に直結します。
Material Designや各種ブランドガイドが推奨する通り、色数は役割ごとに最小限にします。
- Primary(基軸色):ロゴやメイン要素に使用
- Secondary(補助色):背景や広い面積
- Accent(強調色):セール・キャンペーンなど限定的に使用
色の比率や使用例もガイド内で明示し、店舗ごとに“勝手に変えられない”状態にします。
3. フォントと文字組みを統一
フォントは見出し用と本文用の2書体に絞るのが基本です。
書体とあわせて、サイズ・行間・字間もルール化しましょう。
- 印刷物本文:14pt推奨(最小12pt)、Sans-serif系
- Web本文:16px以上
- 行間:1.4〜1.6(印刷/Web共通)
- 字間:+0.02〜0.05emで読みやすく
書体や組版の統一は、無意識のうちに「同じブランド感」を演出します。
4. 「ルール内での個性化」で店舗差を演出
統一感=全部同じ、ではありません。
むしろ重要なのは、決めたルール内で“遊び”を入れることです。
- 写真のアングルや明るさは統一、被写体は店舗ごとに変える
- 季節装飾はブランドカラーの範囲でアレンジ
- POPやポスターは同じレイアウト型で、写真・文言のみ変更
これにより、ブランドの一貫性を保ちつつ各店舗の魅力も活かせます。
5. ブランドガイドライン+テンプレートで共有
決めたルールは簡易ガイドラインとして文書化し、スタッフ全員が参照できるようにします。
さらに、FigmaやCanvaで共通テンプレートを配布すると制作スピードが大幅に向上します。
ガイドラインに含めるべき項目例:
- ロゴの使用ルール(色・サイズ・余白)
- カラーパレット(コード値・使用例)
- 書体の指定(見出し/本文)
- 写真・アイコンの扱い方
- SNS・POP・チラシのレイアウト型
6. デザイン統一は集客にも効く:NAP一貫性
デザインの統一は見た目だけでなく集客導線(SEO/MEO)にも影響します。
Google ビジネス プロフィールや各種SNS、チラシなどで店舗名・住所・電話番号・URL(NAP)を完全一致で表記しましょう。
- NAPがバラバラだとGoogle検索や地図表示の評価が下がる
- 統一された表記は信頼性を高め、口コミの一元化にもつながる
よくある質問(FAQ)
Q1. ガイドライン作成は外注したほうがいい?
A. 初期段階は社内作成でもOKですが、将来的に外注して整えると精度が上がります。
Q2. 店舗ごとに配色を変えたい場合は?
A. ベースとロゴ色は固定、アクセントカラーだけ店舗ごとに変えるのがおすすめです。
Q3. 既存のPOPやチラシはどう統一すればいい?
A. テンプレート化して順次差し替えると負担が少なく進められます。
Q4. フォントがPCごとに違う場合は?
A. 無料商用可のWebフォントや共通フォントを全端末にインストールしましょう。
Q5. NAPって本当に効果あるの?
A. ローカルSEOの重要要因で、Googleの公式ガイドでも名称・住所・電話番号の一致が推奨されています。
まとめ
小規模の多店舗展開でも、以下を押さえれば見た目も集客もブレないブランドになります。
- 最小限のブランドセット(ロゴ・色・書体・写真)
- カラーパレットの固定
- フォント・文字組みの統一
- ルール内での店舗個性
- ガイドラインとテンプレートの配布
- NAP表記の一貫性
これらを徹底すれば、予算を抑えても統一感のある強いブランドを作れます。
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